先日、遊びに来てくれた友達が、本日帰ってしまいました。
9日間、仲間とともに一緒に旅行や観光をして
モンゴルのこと、JICAのこと、将来のこと、
懐かしいこと、いろいろ考えて、いっぱい甘えて、自分を振り返って
濃くて楽しい時間を過ごさせてもらいました。
友達が帰る前日、
わたしの家の前の通りで車のメンテナンスしていたおじさんに
「明日の朝、タクシーこの辺で捕まえられるかしら?」
ときいたら、
「どこに行くんだ?僕が乗せていってあげよう。6時だな、よし。電話番号を交換しよう」
と、とんとんと交渉が進んで、無事に彼女は朝8時55分の飛行機で日本へ旅立っていきました。
おじさんは、きっかりと早朝料金、往復の交通費として計4万Tgを請求しました。
行きが25000Tg、帰りが15000Tgと説明してくれました。
ちなみに、空港までの片道のタクシー代はモンゴル人料金だと1万Tg、外国人は2万Tgとのことなので、妥当な料金でした。
おじさんは朝は5時50分に「もう待ってるよ」と電話をくれました。
友達の荷物もしっかりゲートまで運んでくださいました。とても気が利く方でした。
友達を送った帰り、
「寂しいな~」と思っていると
おじさんが話しかけてくれました。
「寂しいかい?」
「いつ日本へ帰るんだい?」
「学生かい?」
「来て8か月!?モンゴル語上手だね。きっと帰るころにはモンゴル人みたいになれるよ」
と、お世辞も織り交ぜ、気を紛らわしてくれました。
おじさんの娘さんは学生さんで日本語を習っているとのことで、うれしかったです。
帰り際、
「同じマンションに住んでいるんだ。夜でも朝でもいつでも構わないよ。タクシーが必要な時に電話してくれ。」
と言ってくださいました。
さてさて、1日終えて家につくと、マンションの入り口で4,5人のおばさまなどなどが、井戸端会議している横を通り過ぎました。
ちらっと、「日本人よ。リハビリテーション科~うんちゃら」
と話しているのが聞こえました。
知らんふりして、1度家に帰り、買い忘れに気づいてもう一度買い物に出た帰り、
井戸端会議に行きつく前に、その中の一人の女性がわたしに向かってにこやかに
「サイノー」(ごきげんいかが)
と声をかけてきました。
「サイン、サイノー」(ごきげんです、ごきげんいかが)
と返事をすると
「あなたは医者なの?」と。
「わたしは医者ではありません。リハビリテーション科の、理学療法士というものです。体操を教えたりします」
と説明すると
「うちの息子が、肝臓の手術をして以来、調子が悪いの。血圧が高くて、めまい、頭痛、手先の冷えがあるの」
「何か体操を教えてちょうだい」
息子さんは、隣に立っていましたが、確かに顔色が青白いし、手先はとても冷たい。
チアノーゼも出ていました。
貧血かな、と思いました。
首回りが重いというので、簡単なストレッチと
温めた方がよいと思うというアドバイスをしました。
「ご飯を食べて、よく休むこと。頭痛やめまいがなければ少し歩いたほうがよいだろう。
鉄剤など飲んだ方がいいかもしれないけど、
医者から処方されていないの?
そういう薬はあるのかしら?
わたしは薬や手術のことはよくわからないので、
同僚に聞いてみる。
明日、勤務時間中に電話ちょうだい」、と伝えてその場を去りました。
ご近所さんと話したことなんて、モンゴル来てから全くなかったのに
なんだか一気にご近所さんたちと近づいたような気がした1日でした。
友達が帰って寂しいですが、
別れがあれば、出会いもあるのだな~と感じました。
感謝。