モンゴルで理学療法士

青年海外協力隊として2014年10月~2016年10月、モンゴルに派遣。その記録です。

理学療法学会 2日目

~プログラム~

9時30分~10時30分 ストレッチの効果と正しいテクニック

          実施者:群馬大学 日本人理学療法士

10時45分~12時15分  小児の全身的管理と障害の発生 

          実施者:外傷センター モンゴル人理学療法士

12時30分~14時       チームリハビリテーションと自己研鑚

          実施者:JICAボランティアチーム

 

配属先の裏にある、国立医科大学の分校の体育館にて、実技セミナーが実施されました。

前日よりは人が減りましたが、40名くらいの人がいました。

フブスグル県の医師や理学療法士も参加していて、賑わっていました。

 

上記のようなプログラムで実施されました。

群馬大学の先生のセミナーも、小児のセミナーも、聞けるのを楽しみにしていたのですが。

 

わたしの個人的なJICAボランティアのセミナーの準備不足により、

他の隊員に手伝ってもらって、ギリギリまで読み原稿の修正しており聞けませんでした。

反省です。。手伝ってくださったみなさま、すみませんでした。

 

写真にて、他の2つのセミナーも、参加した方々がどれだけ真剣に、

熱心に聞いていたかは伝わってきました。

ストレッチセミナー

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足部を上に引き上げてハムストリングスのストレッチの指導をされているのが、群馬大学の教授です。

 

小児セミナー

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足部の骨模型持って説明しているのが、外傷センターに勤務しているセミナーの講師です。

この学校の1期卒業生です。

若くしてママになっているPTも多く、実際に連れてきた参加者のお子さんで練習させてもらっていました。

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非常に熱心に学ぶ彼のことは、実習中から知っています。今1年目ですがPT界のホープです。

 

さて、私たちのセミナーは、随分前から話し合いを重ね、準備していました。

目的

 モンゴルでは、自己の知識技術を高める手段が十分にあるとは言えない状況である。その中で、自己研鑚していくためには、日々治療している患者さんについて、他の職種、もしくは他の理学療法士同士で話し合い考えていくことが重要であると考えられた。

 日本では、病院ないでの多職種とのカンファレンスが定期的に行われる病院や部署も少なくない。また、理学療法士同士でも、情報交換を行ってそれぞれの考えからの違いを知ることで自分の知識技術が深まることも多い。

 モンゴルではカンファレンスを実施している病院はまだ少なく、同病院で働く理学療法士も多くて7人程度、1人職場も多い。このため理学療法士が自分の考えのみで治療にあたっていることが多い現状である。

 このような現状に対して、患者の振り返る機会を設け、また他の医療者の意見を聞き、自身の治療の幅を広げるために、模擬カンファレンス、ワークショップを行い、カンファレンスの導入につなげる。

 

この目的を踏まえて、方法と流れとしては以下のようになりました。

 

流れ

①ワークショップ

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・司会役、PT役、OT役、ST役、看護師役、医師役、患者役、患者家族役をつくり、1人の患者の問診~カンファレンスを実際に行う

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PT役は、第三病院のPTがやってくれました。

前日に人工透析のケーススタディを発表してくれた彼女です。

 

・参加者は、班に分かれる(1班4~5人)

・班内で患者の問題点、ゴール、治療プログラムなどを考える

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・各班で出た意見を全体で共有する

②模擬カンファレンス

③最終カンファレンス

・まとめ

④締めのあいさつ

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この札を作ってくれたのは、OTさん。

ST,OT、Nr.は実際にその職種のJICAボランティアです。

PTの札を付けているのは、日本に留学されていたモンゴルのPTで、

今回、セミナー中の通訳をやってくれました。

それ以外の4人は、JICAボランティアPTです。

 

学校の先生方、同僚、JICAボランティアのみなさん、たくさんの方に支えてもらって

貴重で実りある学会でした。

モンゴルの人たちにとっても、そうであるといいな、と思います。

 

ありがとうございました。