モンゴルで理学療法士

青年海外協力隊として2014年10月~2016年10月、モンゴルに派遣。その記録です。

病院主催のダルハンセミナー

2月末の土曜日、配属先が主催する脳卒中に関するセミナーに参加してきました。

 

リハビリテーション科からは、カウンターパートが参加するというので、前々からついていこうと思っていました。

しかし日付がはっきりせず。

 

カウンターパートがその週の月曜から木曜まで家庭の事情で不在でした。

休みを取る前に彼女は「たぶん今週だけど、来週かも」と言い残しました。

 

彼女が出勤した金曜日になって、「きょう出発です」

となり、いきなりすぎてJICAにも申請出してないし、無理だ、と半ばあきらめました。

 

ダルハンの、セミナーに来ていただきたい隊員と、同期に電話したところ、ものすごくすんなりと受け入れてくれました。

 

同期は泊めてくれるとのお返事。

セミナー先の病院で活動している看護師隊員は、セミナーに参加してくれるとのお返事。

お二人とも快いお返事いただけてうれしかったです。

 

JICAの調整員さんは、来週の日程で出した申請書類を、「配属先の事情だから、しょうがないです。行ってきてもよい」と言ってくださいました。

 

これで、安心してダルハン行くことにしました。

 

 

さて、当日。

9時集合と言われていたので、9時前に病院に行ったのですが

カウンターパートの姿も、わたしの配属先の人たちの姿もまだありません。。

電話したら、「待ってて」とのこと。

 

前日にお誘いした、JICAのダルハン医療隊員3名の方は9時前に病院の入り口で待っていてくださいました。

 

時間割

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9時から10時 会計と書かれていました。

会計・・・?

このセミナーには、どうやら参加費がかかっていたようです。2~3万トゥグルグのやりとりを見かけました。

 

 

◎タイムスケジュール◎ 

10時から10時10分 開会式

10時10分から10時30分 参加者のための勉強会前のテスト

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10時30分から10時50分 脳卒中の臨床の視点から、重要視していることは何か

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         (チーム医療の話をしてくれていました)

10時50分から11時10分 脳卒中の急性期の治療管理と、看護専門職の役割参加

11時10分から11時30分 脳卒中の中でも看護に特徴的なマネジメント

11時30分から11時50分 脳卒中の発症時の救急の看護マネジメント

11時50分から12時10分 脳卒中に初発の方への再発予防のための看護管理の介入

12時10分から12時30分 脳卒中治療の退院計画と、家庭での介護・看護の原則

12時30分から12時50分 脳卒中のリハビリテーション

12時50分から 病院紹介

13時から14時 昼休憩

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  (病院の院長と会食。用意してくださった中華風のどんぶりご飯を頂きました)

14時から16時30分 実技演習

16時30分から16時50分 参加者のための勉強会後の再テスト

16時50分から17時20分 腰痛体操指導

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  (カウンターパートも予定外に頼まれた、参加者への腰痛体操指導)

17時20分から 閉会式 お土産贈呈

 

午前は座学、午後は実習、という形式でした。

午前はカウンターパートは、リハビリテーションの部分を担当していました。

 

内容は、 

  1. リハビリテーションてなに?

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  2. 脳卒中の理学療法について
  3. 脳卒中の作業療法について
  4. 肩の体操

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最後に、首の体操を10分ほどやっていました。これがなぜ入っていたのかは謎ですが、

リハビリの講義って、こういう実技が一番人気なんですよね~

 

わたしたちの講義が始まる前にも、

「最初にも、みんなぶっ通しの講義に疲れているから、ちょと体ほぐしたら?」

といったら、伸びの体操をやってくれました。

 

午後は、看護師さんを3つのチームに分けて、実技講義。

看護師さんの治療の部屋、注射の部屋、リハビリの部屋、の3つがあったようです。

わたしはリハビリの部屋につきっきりでした。

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病院のリハ室。

8畳ほどの部屋に大きいベッドや、階段などが所狭しとおかれていました。

 

リハビリの実技では、片麻痺患者のベッド上での訓練、起き上がり、立ち上がり、

杖の合わせ方、車いすへの移乗、歩行訓練、階段昇降、服の着脱、靴下のはき方などをやりました。

3チームが30~40分ごとに回ってくるので、同じ講義を3回やりました。

わたしは、 片麻痺患者のベッド上での訓練の部分と、1度だけ更衣動作の指導を担当させてもらいました。

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モンゴル語で説明して、同僚がもう一度モンゴル語で通訳や補足説明をしてくれる形で進行しました。

まさか、実技を担当するとも思っておらず、完全に私服です。

 

全然、こんなことをやる予定でなく参加してしまったのでとまどいましたが、

何とか形になり、すごくいい経験になりました。

もっと手伝えることがあったらよかったのに!と歯がゆかったです。

カウンターパートは「JICAのことを説明してもいいよ」、とかいろいろ提案してくれたのですが、全然準備していなかったのでできませんでした。残念。

 

わたしにとっては「突然すぎ!」とか、「え?聞いてない!」とかいうハプニングだらけだったのですが、淡々とこなす私のカウンターパートはやっぱすごいなあと感心しました。

そして、もっとモンゴル語が話せたら、とか、

もっと発表とかできるように準備してあったら、とかいう場面もあり、

自分の準備不足を痛感しました。

 

ものすごくいい機会でした。配属先の好きな部分が少し増え、自分の課題も見えました。

 

今回、ダルハンのJICA隊員の方々には本当にお世話になりました。金曜の夜から日曜まで3日間充実していました。

セミナーに参加してくださった方々も、どうもありがとうございました。

モンゴルで人口第3位の大きな町、ダルハン。いいところです。

またお邪魔します!