モンゴルで理学療法士

青年海外協力隊として2014年10月~2016年10月、モンゴルに派遣。その記録です。

トルゴイト地区の3番役場

ソンギノハイルハン区3番ホロー役場のある、65番学校のバス停が、

Googleストリートビューでみれました。

Google マップ

47°55'12.4"N 106°47'37.7"E

バス停のあたりです。

すごい。

 

ドラゴンバスセンター、21番地区から、65番学校までの道が、工事中でした。

このため、以前より大回りするので

行かれる方はお気を付けください。

来年の6月まで工事しているそうです。

 

さて、

ソンギノハイルハン区についての情報を少し。

 

ウランバートルにある9つの区一つであり、

最大の人口と土地をもっています。

ソンギノハイルハン区の人口は全部で307,724名です。

モンゴルの人口は3,081,678名なので、

モンゴル国は広大な土地を持ちながら、全人口の1/10はソンギノハイルハン区に住んでいるという計算になります。

 

32のホロー役場があります。

ホローというのは、行政単位です。住民表の管理などをする役所が配置してあります。

第三病院のすぐ西にある、サッポロ交差点から西はすべてソンギノハイルハン区のようです。

一番地区と呼ばれる区域、ドラゴンバスセンター、

バヤンフシュー、ズーンサラー、バローンサラーという大きな地区をたくさん持っています。

 

昨日行ったトルゴイト地区は、1~5、22、26ホロー役場、を持っています。

数字がとびとびなのは、それだけ人口が徐々に増加して、ホローを付け加えたということです。

65番学校のある3番ホローの人口は、2004年時点で5000人でした。

ところが、2016年現在13000人を超え、26番ホローが3番ホロー内に新設されて新しいホローに分かれてもなお、それぞれ13000人いるそうです。

単純に12年間で人口増加が5倍ですね。

 

昨日聞いた話では、各ホローには病院が併設されていて、住民は無料で医療が受けられるそうです。

そこの看護師さんから、ソーシャルワーカーが選ばれて、

1人はソーシャルワーカーをつける決まりになったそうです。

 

トルゴイト地区のソーシャルワーカーと、地域住民に対して、

健康指導や、健康に関する啓もう活動を打診されていました。

例えば子供の手洗い、はみがき、

高齢者への運動指導などなど

 

保健師さん大活躍ですね。

 

 

ホローの病院は、家庭医のような役割で、

重症な方も、慢性病の方も、軽症な方も、田舎から出てきて受診する人も

様々な人たちが毎日たくさん来るそうです。

 

第三病院よりも、もっと地域の方々に身近な存在です。

お金がある人もない人もいて、満足な医療が受けられる人たちばかりではありません。

 

その方々の健康を守るために、ご自身たちで何をしていくべきかお伝えするようなお仕事。

素敵ですね‼‼

 

日本でも、そのようなお仕事なさっている人たち、そのようなことが大切だと考えている人たちたくさんいらっしゃいますよね。

モンゴルで、必要とされていますよ~

ゲル地区

4月に健康祭りをやったソンギノハイルハン区トルゴイト地区のホロー役場に

後輩隊員と引き継ぎのために訪問させていただきました。

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yuki12-99.hatenablog.com

 

一緒に行ってくださって、今年4月の健康祭りでも通訳してくださったサラさん、ありがとうございました。

彼女のおかげでたいへんスムーズに引き継ぎができました。

 

来年も安泰だ~

ずっと続いてきた、先輩隊員のソンギノハイルハン区でのソーシャルワーカーの活動が、

今後さらに発展していく予感にドキドキしました。

 

帰国報告会を聞いて、帰ってしまうのが惜しくて泣いたのは後にも先にも

ソーシャルワーカーとしてこの区役所で活動されていた方のみです。

プライベートなことでも本当に本当にお世話になって、 

体調が悪い時にも、いつも優しい言葉をかけてくださって、大大大好きな先輩でした。

 

一緒に、発達障害のお子さんのおうちに勉強と体操を教えに行ったのは忘れません。

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街の様子。

 

モンゴルの民族は、遊牧民か、そうじゃないかではなく、3つの区分に分けられるそうです。

 

・ウランバートルの都会の高層ビル群に住む、お金持ちの人たち

・貧困の人も、立派な家も入り混じる、田舎から出てきた人たちも多く住むゲル地区

・都心からは離れたところに住む遊牧民

 

ゲル地区の暮らしは、本当に根気が必要で、生活用水を汲むのも一苦労、

人も多くて、2日もかけて子どもが並んで水を汲んで来たり、

学校までも非常に遠いところを通ったり、

職場まで遠かったり、バスが止まってしまうという理由で都心での就職難であったりという不遇の人たちがいたそうです。

 

今はかなり環境改善されているそうですが、

「ゲル地区」ということがアイデンティティになり

「負けるものか!」という精神で、必死に頑張れる人達が多くいるそうです。

 

都心の素敵なビル群に、借金をして暮らすよりも、

緑がすぐ近くにあり、土を踏んで暮らす、という当たり前のゲルの暮らしが素晴らしい。

こういうことを伝えていきたい、と語るサラさん。

 

モンゴルのいいところをまた一つ聞きました。

MPTAの世界理学療法の日

モンゴル理学療法士協会(MPTA)の世界理学療法の日の過ごし方についてです。

 

去年はウランバートル市ナライハ区の休暇村に行って、

みんなでアリヒを飲んだり、ホルホグを食べたり、

ゲームをしたり踊ったり、朝から晩まで遊びました。

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ホルホグできたところ。

 

7月に帰ってしまった先輩隊員も去年は一緒でした。

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朝早くて、すでに寝てる。

あー、懐かしい。。

集合写真

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今年はお二人がいなかったのですが、「一人でもいい?」と聞いたら「もちろん!」と言ってくれたので参加しました。

 

ウランバートル内のレストランでした。

参加者のカザフ族の姉妹のダンス

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椅子取りゲーム

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参加させてもらったけど、一番最初に負けました。

 

学校の先生たちによるスイカ早食いゲーム

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参加者みんなで集合写真

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モンゴル理学療法士協会は、モンゴル唯一の理学療法士養成校の先生と、

その卒業生がほとんどの構成員です。

全部で110名ほどいます。

 

ある先生は「みんなの健康と、活躍を祈っています。ストレスを貯めないでね。ここにいる皆さんが素晴らしい人たちです。」と激励していました。

 

今年は一人で参加したわたしに、声をかけてくれる顔見知りの卒業生たち。

モンゴルPT「ゆき、今年は一人で来たんだね」

わたし「一人じゃないよ、モンゴルにはほかに3人の理学療法士がいるよ・・・」

と説明するの遮って

モンゴルPT「もちろん、一人じゃないよ!僕たちみんな、仲間だよ。来てくれて嬉しいよ。ありがとう」

と言ってくれました。

嬉しいこと言ってくれるじゃないの。。

 

先生をはじめ、たくさんの方に温かい言葉をかけていただいて、

同僚も一緒に写真撮ったり、同窓生を紹介してくれたりして、

一人でしたが、楽しく過ごさせていただきました。

 

2年間一緒に働いてきた、

実習生としていろいろ質問してきてくれた、

日本語で話しかけてくれた、

私たちの卒後教育のセミナーを聞いてくれた、

学会のセミナーに参加してくれた、

私たちを応援してくれた、

モンゴルの理学療法士の皆さまに、心より感謝を申し上げます。

 

私からも、協会の皆さまのご健康と、今後の発展をお祈りしております。

第三病院の世界理学療法の日

9月8日は、世界理学療法の日でした。

 

去年は、アルハンガイ県に自主出張していたので、配属先ではどうなっていたのか知りませんでした。

 

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今年は、新しい部屋がオープンしたのもあって、盛大にパーティーが開かれました。

 

看護師さんのあいさつから始まって、

一番若手の男性理学療法士が、理学療法について話していました。

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そのあと、脳卒中の入院患者に協力していただいて、

4年目、当院で一番古株の理学療法士が、デモンストレーションをしていました。

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今年、理学療法、作業療法に関するポスターなどをまとめたカレンダーを作成していました。

当院の院長にプレゼントしながら、科長が説明する場面も。

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もともと伝統治療科の看護師さんですが、インドで半年研修を受けて理学療法士勤務している彼女は、部屋を訪れた院内職員の皆さんをおもてなしをしていました。

 

同じく、一緒に半年インドで作業療法士として当院で勤務している彼女も、

前作業療法士隊員とともに作った自助具を紹介していました。

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右が研修を受けたモンゴルの作業療法士、左は8月から勤務しているJICAボランティアの作業療法士隊員。

 

このような感じでお昼は、院内の人たちをもてなし、

夕方はリハビリテーション科内の医師、看護師、コメディカルスタッフを対象にJICAボランティアでセミナーをさせてもらいました。

 

忙しい中、わざわざ来てくださった、国立リハビリテーションセンターで働く、言語聴覚士隊員

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写真が多くて、すごくわかりやすかったです。同僚みんなが一番聞きたかった内容でしたので、大好評でした。

嚥下障害の食事形態のお話しがメインでした。

彼女の作った動画も、大好評。Facebookで見ることができますので、興味ある方は調べてみていただけると幸いです!

「JICA MONGOLIA SOLONGO BULGEM」で検索すると出て来るようです。

 

当院の、待ちに待った作業療法士隊員

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まだ赴任して1か月もたっていないのに、セミナーを一から作ってくださって、

慣れないモンゴル語で一生懸命に話す姿が、すごく勉強になりました。。

きっと、同僚みんなにも感じるものがあったと思います。

 

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内容、色々考えて作ったプレゼンテーションをみせたところ、さらっと却下されて

「フブスグル県でやったプレゼンテーションをやりなさい」と。

 

一気に仕事が減ってほっとしたのもあるんですが、

「最後のまとめぇぇぇ!」

「気合い入れなきゃあああ!」と思った気持ちが宙ぶらりんになりました。

 

一応、今回やったスライドの中にも、今まで伝えたかった事はたくさん入っていたので、

ついでに口でいろいろ伝えて、勝手にすっきりしました。

伝わっているといいけれど。

当院は、伝えるよりも、実際のシステムをどうにかしなきゃ、どうにもならないところに来ています。

「国の制度が、こう変わったら、こうなっていくと思う」、と話しました。

 

さて、終わるまでにもう一回セミナーするか、せんか。。

その前に、出張が一回、会議が一回。

気を引き締めなくては。

土曜日には、シンガポールから私の大事な同僚が帰ってきます。待ち遠しい。

 

日本語:世界理学療法の日、おめでとう!

モンゴル語:Дэлхийн хөдөлгөөн засалын өдрийн баярын мэнд хүргэе! 

英語?:Happy to World Physical Therapy Day!

 

第20回 草原マラソン

帰国まで24日になりました。

 

今日も淡々とブログを書きます。

 

先週の日曜日に「第20回 草原マラソン大会」が開催されました。

去年は旅行と重なってしまい、参加できなかったので、今年は念願の初参加でした。

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参加者さんと、開会式。

日本からのお客さんもたくさん。

ホテルからバスが出ていて、草原まで1時間弱移動して開催されました。

ナーダムのときには、競馬の会場になるところで行われました。

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日本からアイドルが来ていました。

ええと、最上もが、がいるグループの方々です~
かわいかった。

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日本とモンゴルの共同開催だったみたいです。

日本からのお客様、本当にたくさんの方が参加していらっしゃいました。

マラソンの開催を支えたのは、JICAボランティアの方も参加していた、

ボランティアと、学生アルバイトの方々だったそうです。

本当に長い準備期間含めて、お疲れ様でした!

 

3キロ、5キロ、10キロ、ハーフ、100キロの部がありました。

100キロの方々は、すでに早朝に出発していらっしゃいました。

わたしは、膀胱炎治りかけで、何キロ走ろうか、直前まで悩ませていただきました。

結局、10キロ行けるかな、ということで。10キロに。

今まで10キロは練習無しでも2回走ったことがありました。

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ハーフと、10キロの選手は一斉に11時半ころにスタートしました。

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草原に人が一列に駆けていくって、こんな景色なんですね。

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草原には、馬の骨も。

曇り空がちょうどよかったです。

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こんな景色の中、隊員同士で抜いたり抜かれたりしながら

結局、途中から安定して3人でずっと話しながら走りぬきました。

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歩かなかったマラソンは初めて。

記録も、ちゃんとしてないけど、1時間15分で走り切りました。

わたしの記録更新でした。

(田沢湖マラソンという、9月に秋田県で行われるマラソンに4回参加していましたが、

あそこは坂道がキツいんです。。)

左膝がいつも調子が悪くなるのですが、案の定、今回も走り終わってから、すぐ痛みがきました。。

草原という柔らかい土の上だったので、まだマシでした。

 

日本人の方が、ハーフで表彰されていました。

商品はなんと・・・

これです。

f:id:yuki12-99:20160911234534j:plain羊一等。

しかも、障がい者支援関係のJICA専門家の方です。

 

100キロの部でも、日本人の方が入賞されました。

商品は・・・・

なんと・・・

コレ。

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食べても、育てても、自由です。

 

羊はとりあえず、牧場で管理してもらって、来年食べるそうです。

いいな~

 

走った後は、ゴミ拾いボランティア。

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途中、ハーフを走っているJICAボランティアや一般の方々を応援しつつ、

ごみの多く落ちていた付近に行くため、一般の車に乗せてもらって途中まで移動しました。

帰りは、撤収荷物を運んでいた救急車に乗せてもらって、無事に帰りました~

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帰国が近づいて、欝々としていた気持ちが、

久しぶりに走って、他のボランティアにもいっぱいいろんな話聞いてもらって

デトックスさせていただきました。

 

いくらボランティアでここにきてて、

献身するべき身ではありますが、

モンゴルの方々に頼まれたって、できることとできないことがありますから!!!
できないことはハッキリ断らなければ!!!

という意思を、いま一度しゃんと持つことにしました。

 

さ、活動が集大成です。

 

8日は、世界理学療法の日でした。

理学療法士のみなさま~!

健康と、ますますのご活躍をお祈りしております!!!

甘いモンゴル

免疫力低下により、膀胱炎になってしまい、

先週ずっと、体調が絶不調でした。

 

そんなわたしを救ったのは!

 

友人とか、家族とか、休暇を取らせてくれた上司とか同僚とか、

もう挙げればいろいろありまして、

すべてに感謝しております。

 

が!

今日ご紹介するのはこちら!

 

膀胱に優しい食事!

 

スイカ!

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利尿作用があるということで、

膀胱炎にはもってこいでございます。

しかも、水分摂りすぎで水を飲むのがつらくても、スイカはサクサク食べられて、嬉しい。

 

モンゴルのスイカが、旬を迎えていて

安くて、甘くておいしい~!

 

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去年は、スイカなんて見向きもしなかった。

モンゴル産のトマトとキュウリ、

そして旅行に気を取られて家を留守にしているうちに、夏のみずみずしいシーズンが終わっていました。

 

今年は、モンゴルのジムス(果物)のすばらしさを少しは知れたように思います。

 

お野菜も格安で、

セントラルヒーティング代もかからないので、光熱費も格安で、

ドルもドル高で、おさいふは冬よりは余裕があります。

(生活費をドルでいただいております)

モンゴルの夏って、何もかも素晴らしい~ 

 

そんな夏の置き土産を堪能しつつ、

ぐっと近づく秋の陽気の中、今日は草原マラソンで走って参りました。

その様子は、また後日。

明日から新年度

充実した日々があっという間に過ぎ、

もうモンゴルはすっかり秋です。

 

まだ10℃程度ですので、それでも温かいと思いますが、

長袖の上に、ジャケットが必要になってきました。

と、これは一昨日書いたのですが、今日は20℃もありましてジャケットは暑かったです。

春のような風や雪までの変化はありませんが、相変わらず寒暖差が激しい、モンゴルの秋です。 

 

最近の変化を少し。

まず、トランペットを吹いて吹いてと言ってくれて、巾着をプレゼントしてくれた女の子。

「明日、田舎に帰るの」

「きょう時間ある?吹いてね!」

と言ってくれていた夜、残念ながら彼女に再び会うことはありませんでした。

9月になったら、学校が始まるので、

田舎に帰ってしまいました。

結局、全然教えてあげられなかったなあ。

 

23時くらいまで遊んでいた子どもたち。最近は21時に日が暮れて寒くなるので、

外で食事して帰ると、もういなくなっています。

 

昨日、久しぶりに子どもたちに会えて、演奏を聴いてもらえました。

携帯を取り出して録画する女の子もいました。

ハイテク小学生です。こっちも写真撮ってもらいました。

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モンゴルの学校は、明日から新しい学期、新しい年度の始まりです。

 

わたしも、最後の活動できる月の始まりです。

来週には、活動の総まとめ発表会をさせてもらう予定になっています。